2012年10月9日～11日、念願の涸沢岳（3103ｍ）の紅葉を見に行くことが出来た。長年行きたいと願い、
計画しながら実現出来なかったものであった。それは、山小屋の宿泊状況があまりにも混雑がひどく、耐
えられそうになかったからである。今年も諦めようと思ったが、これでは死ぬまで実現しないことになるの
で、さんざん悩んだ末、テント、寝袋を購入し、時期を少し遅らせて決行することに決めたのである。探しさ
がして最軽量の一人用テント、寝袋をゲット。リュックサックの横には、銀箔の敷物をくくりつけて、立派な
山岳キャンパーが出来上がったのである。

さて、10月8日頃が人出ピークとの情報を得て、9日自宅出発。上高地泊。10日4時15分宿発、10時涸沢
ヒュッテ着。終日好天に恵まれ、憧れの「涸沢の紅葉」を満喫出来たのである。2日ずらしただけで、客も
沢山減り、テント場もゆっくり設営出来た。夕食は宿から持参の弁当で済ませてが、初めての山岳キャン
プの高揚感もあり、何の不足もなく格別の味であった。

11日は朝から雲が立ち込め、今にも泣きそうな天気で始まった。突然、帯状の朝焼けが山裾を駆け抜け
神秘的な時間が流れた。その天体ショウが終わると7時ごろから本降りの雨になったので下山する事とし
た。テントの中では、夜中に足が冷えたが、快適な自分だけの空間を楽しむことが出来た。また、涸沢の
紅葉が天下一品であることをこの目で見ることが出来たこと、長年の念願を果たせたこと、大満足の山旅
であった。

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